第3399冊目 超訳 孫子の兵法 「最後に勝つ人」の絶対ルール (知的生きかた文庫) 田口 佳史   (著)

 

 

 

 

 

-「負けない自分」をつくり方

 

 

相手は自分の思い通りに動いてはくれない。そんな「できないこと」を想定して戦略を立てても勝ちはおぼつかない。それよりも「負けない自分」をつくることを考えよ。自分でコントロールできるのは自分自身だけなのだから。

 

 

相手の動きを予測することは大切。しかし、限界があります。

 

 

相手が自分の思い通りに動くようにコントロールすることはできないからです。

 

 

ところが負ける人というのはたいてい、自分の都合のいいように相手が動いてくれるものとして、策を練っているものです。それで思い通りにならず、「そう出るとは思わなかった」と打つ手がなくなってしまうのです。つまり、自分がコントロールしようとした相手に、逆にコントロールされてしまうわけ。

 

 

人間関係もこれと同じ。悩みももめ事の大半は、相手が自分の思い通りに動いてくれないことに起因します。

 

 

「どうしてそんなことをするんだ」

 

「ふつうはこう考えるだろう。こうするだろう」

 

 

というふうに考えて、自分の描いたシナリオ通りに事が運ばないことにイライラ・モヤモヤを募らせてしまうわけです。

 

 

自分にはコントロール不能なそんなことにエネルギーをかけるよりも、もっと大事なことがあります。

 

それはコントロール可能な唯一の存在である自分自身を動かして、「負けない自分」「負けない人生」をつくること。それなら、自分の思い通りにできます。

 

 

とはいえ「どうすれば、そんなことができるんだ」という声が聞こえてきそうです。その答えの一つは、前にお話しした「五事七計」にあります。

 

 

あれを徹底的にやって、自分を強化していけば、必ず「負けない自分」がつくれるし、「負けない人生」を歩むことができます。