第2497冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる―自己演出で作るパーソナルブランド 江木 園貴 (著)


  • 正しいマナーで、姿勢よく食べる


ものの「食べ方」には、その人の育ち、品格が出てしまいます。ビジネスの相手と食事をする機会は少なくありませんから、食べ方に最善の注意を払うことを忘れてはいけません。


最近では、海外で日本食がブームとなり、外国のエグゼクティブの多くは、箸の使い方をマスターしているものです。日本人として、最低限、正しい箸の使い方をできなくてはなりません。ルールにのっとったフォークとナイフのマナーも大切ですが、まずは自国の流儀を正しく身につけることが基本です。


食事でよくある光景は、第一印象で素敵な方だなと思っていたにもかからわず、クチャクチャと音を立てて食べているのを見て、幻滅させられたり、第一印象では、風采的にそれほどエレガントに感じなかった人が、魚の骨をきれいに外して、端に寄せて食べていたのを見て、何ともいえぬ品の良さを感じたなど、第一印象が覆されることです。食べ方は、育ちのよさや、その人となりが出やすい場面です。食べ方に自信のない人は、まず、正しい箸の使い方と、音を立てて食べないことから始めてください。


また、食べ方で、一番目立つのが姿勢です。テーブルに肘をついたり、手を添えず、お皿に前かがみになって食べたりするのは、みっともないですし、同席している相手にも恥をかかせてしまいます。姿勢よく食べることは、消化にもよく、背筋を意識して食べるだけで、カロリーの消費にも繋がります。


食事でのマナーは、自分のためだけのものではなく、同席する相手と心地よい空間を共有するためのものです。会話を楽しみ、食事をおいしくいただくために身につけるものですから、相手を思いやった立ち居振る舞いの基本として、最低限のマナーを心得ることが礼儀であると意識しましょう。