第1357冊目 パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術 [単行本(ソフトカバー)] マーティン・ニューマン (著), 小西あおい


パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術


どんな状況でも「3つのV」を忘れずに


今後、プレゼンテーションに限らず、場所の広さや相手の人数など物理的にも、お祝い事やお悔やみ事などメンタル面でも、さまざまな状況下で、あなたは人前で話す必要に迫られることでしょう。


そういうときには、周囲に与える印象を構成する「3つのV」の思い出してください。


「ビジュアル(visual)」
「声(vocal)」
「言葉(verbal)」


そして、あなたの印象を左右するのは「ビジュアル」が約半分。残りの3分の2は「声」、そして3分の1が「言葉」だということも。


この優先順位を考えて、TPOにふさわしいあなたの印象を演出すればいいのです。


例えば、一般的なビジネスシーンで誠実なイメージを表現したいなら、「ビジュアル」ではまず笑顔です。笑顔は「反応」だとお伝えしましたよね。あなたが笑顔を見せれば、初対面の相手も笑顔にならざるを得ないのです。笑顔は「私はあなたに敬意を持っていませんよ」というアピールですから。でもやり過ぎは禁物。真面目で実直な人間に見せたい場合はあまり笑いすぎないほうがいいでしょう。強いて笑いすぎると、頑張りすぎな印象に受けとられます。


そしてオープンな印象を与えるため、「あなたの話に耳を傾ける用意がありますよ」ということを体の動きで表現することも重要です。


会社で上司に席の後ろから話しかけられたら、振り向きもせずに「書類ならそこに置いといて」などと応対されたりしたら、あまり良い気分ではありませんよね。自分の体制の置き方ひとつで、他人に与える印象も変わります。第2章でお伝えした「手」のオープンとクローズの印象のテクニックなども参考にしてください。


そして、「声」の面ではしっかりと呼吸をし、深い声で落ち着いて、ゆっくりと、明瞭に話すことです。リーダーのテクニックと同様、「えーっと」など音のついた間はできるだけ避けるようにしてください。


そして「言葉」。伝えべき内容は、ビジネス上の話でも極力「シンプル」に。商談をだらだらされると相手もあまり気分よくありません。「パーソナル・ストーリー」を効果的に組み込みながら、大事な内容が先方の印象に残るように心がけましょう。


また、家族や子どもに対して真剣な話をするときの注意点についてもお話しましょう。


進学や就職、結婚や離婚、転職やリストラ、犯罪や性に関する問題……など、普段はそんな機会がなくても、突然、家族に真剣な話をする必要に迫られることはるものです。


その際に一番重要なことは、伝えるべき話がよい内容であっても、悪い内容であっても、あなたが家族に子どもたちを愛しているというメッセージを全身で伝えることです。


「声」の面では、大事な話の前にはまず深呼吸。話しているうちに声が裏返ったりしないように、しっかりと深い呼吸をして、声帯を緩め、ゆっくりと静かに、そして息に力を込めて言葉を発しましょう。


「ビジュアル」では、家族ひとりひとりが真剣で誠実なアイコントロールを配り、何か意見があれば受け入れる用意があることを示すためには、オープンな印象を心がけましょう。


そして、「言葉」では、言いづらいことほどシンプルに伝えることが重要です。


「3つのV」をフル動員して、あなたの全身から家族を愛しているという印象を発散させるのです。きっと家族や子どもたちはあなたの想いを理解し、納得してくれるでしょう。


どんな状況におかれても、「3つのV」を頭の片隅のおいて行動し、また話をするようにしてください。パニックに襲われそうなときでも、まずは深呼吸。しかkりと深く呼吸を繰り返しましょう。そしてスタンス(立ち方・座り方)を完璧なものにするのです。


そうすれば、あなたは自信を取り戻し、どんな難問にでも冷静に対処できるはずです。