第6冊目 ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理 (単行本) バートン マルキール (著), 井手 正介 (翻訳)

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理

ウォール街のランダム・ウォーカー 株式投資の不滅の真理

科学的な見地に立てば、チャート分析は錬金術と大差ないものであることは明らかである。テクニカル分析手法に関する研究の結果はすべて、驚くほどの共通性を示している。どれ一つとして、比較対象としたバイ・アンド・ホールド戦略のパフォーマンスを継続的に上回ることはできなかったのである。テクニカル手法を用いて、有効な投資戦略を編み出すことはできない。これがランダム・ウォーク理論の基本的理論である。

平均が存在する限り、平均を上回る人々は必ず存在する。マネー・ゲームは非常に多くのプレイヤーが参加するゲームである。したがって、卓越したパフォーマンスの記録の多くは、偶然によって説明され得るであろうし、また実際に説明がつくのである。

「プロの運用を全体として見たとき、それが、ランダムに選ばれた銘柄からなるポートフォリオよりも高いパフォーマンスを上げてきたことを示す科学的証拠は、しまだに発見されていない」