第689冊目 3日で営業組織が劇的に変わる 行動科学マネジメント 石田淳/著

3日で営業組織が劇的に変わる行動科学マネジメント

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最初は1枚のリストから始めよう
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チェックリストは、「できている」と思っていることを完璧にできるようにしていくためのもの。最初は、できることばかりが並んでいるような、1枚で収まる簡単なチェックリストをつくってみてもいい。


「こんな当たり前すぎることを、わざわざ確認するのか?」


と思うだろうが、できて当たり前と思っていることでも全員が完璧にできていることなどはほとんどなく、そのために営業の機会を失っていることを多々あるのだ。


はじめてチェックリストに取り組むときは、次のページにあるような、当日確認するものと、ごく簡単なチェック事項が並んだものから試してみよう。


そして、できているつもりのことを改めてきちんと行動に移し、それをチェック(計測)するクセをつけてみよう。それだけでも、いままでのやり方がいかに非科学的な思い込みに満ちたものであったかがわかるはずだ。


行動分析では、チェックリストをつくるにあたって、「具体的に書く」ということを非常に重視している。


たとえば、次のページのチェックリストを見て欲しい。「訪問中のチェック事項」の中に、「笑顔を意識する(歯を見せる)」という項目がある。単に「笑顔を意識する」だけでは、その基準は人それぞれ違う。口角をわずかに上げた状態を笑顔を考える人もいれば、口を大きく開けて笑うことが最高の笑顔であると考える人もいるだろう。


この会社では、優秀な営業担当の行動を分析した結果、初回訪問時に必要な笑顔の基準を「歯を見せる」程度と考えているということが、お分かりいただけると思う。


このように、誰が見ても何を、どういう基準で行えばいいのかが的確に分かる言葉で書くことが、チェックシートでは非常に重要なのである。


あなたに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように♪


目次


第1章 なぜできる人の書いた本は役に立たないのか?(いままでの手法では駆逐される
なぜ行動科学マネジメントでモノが売れるのか ほか)
第2章 チェックリストで「売れる行動」を見える化する(チェックリストのつくり方
行動科学で営業ステップを分解する ほか)
第3章 チェックリストで営業改革を成功させた企業(ワンマン社長の属人的な営業手法から全社的な脱却を図る―生活雑貨の製造卸売業X社
アルバイトやパートにも導入できる販売方法―食品小売業Y社 ほか)
第4章 「売れる行動」が続く10のテクニック(「60秒ルール」で褒める
メールや面談で報告させる ほか)


今日の声に出したい言葉


1 億円稼げると思うと、1000万円か2000万円くらい出してもいいという気になっちゃうの。これは手品のタネと一緒 なんだよ。手品の場合、タネを見えなくするのがコツ。手品師が右手を動かしていたら、お客は左手が見えなくなる。このときに、動かすほうと反対の手を見る のがプロなんだよ。――斎藤一人

 

編集後記


チェックシートの作り方は営業の仕事だけではなく、他の職種や普段の生活でも使えるのでぜひマスターしたいですね。


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