第3853冊目  介護リーダーの仕事と役割がわかる! 近藤崇之 (監修)

 

 

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

-自分を知ることがキャリアデザインの基盤

 

 

スタッフを指導し、マネジメントも行うという介護リーダーの仕事はたしかに大変なことです。自分はリーダーに向いていないのではと、悩むこともあることでしょう。しかし、見方を変えれば、介護の仕事にリーダーの立場で携わることは、責任が大きい分、やりがいも大きく、自分の能力をさらに高めて成長できるチャンスでもあるのです。

 

このチャンスを最大限に活かし、自分の可能性を広げていきたいならば、漠然と日々の業務をこなしているだけではいけません。自分が何を目指して仕事をするのか、明確な目標をもつことが大切です。そのために非常に有効な手立てが、キャリアデザインを描くことです。

 

キャリアデザインとは、これまでの職業人生を踏まえたうえで、仕事を通じて将来的に実現したい自分像、あるいは到達したいゴールを定め、そのゴールに向かう道筋の設計図をつくることです。

 

設計図をつくるといっても、決して難しいものではありません。自分の中で図のような作業をしっかりと進めていけば、キャリアデザインが描き上がります。

 

過去のキャリアの計画→自己イメージの明確化→将来ビジョンの設定

 

自己イメージを明確化する問い

描き方のポイントについて順を追って解説していくことにしましょう。

 

キャリアデザインを描くためには、まず自分のこれまでのキャリアを見つめ直すことが必要です。介護という仕事のキャリアの中で、どのようなことを学び、どのようなスキルを培い、どのような喜びや苦労があったのか、あたらめて振り返ってみるのです。

 

キャリアを振り返るための効果的な問いとして、キャリア研究の代表的研究者エドガー・シャインとマイケル・アーサーがそれぞれに提唱した、次のような問いがあります。

 

シャインの3つの問い

①得意なことは何か?

②やりたいことは何なのか?

③何をしているときの自分の意味を感じ、社会に貢献していると感じるか?

 

アーサーの3つの問い

①強みはどこにあるのか?

②何をしたいとき、なぜそれがしたいと思うのか?

③これまでどんな人とつながりをもち、どのようにそのつながりを活かしてきたか?