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第3853冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-ビジョンをもてば、今なすっべきことが見えてくる
過去のキャリアを見つめ直して自己イメージを把握できたら、それをもとに5年後、10
年後、20年後といった将来、自分がどんなリーダーになっていたいかをといビジョンをもちましょう。リーダーとしてのキャリアの到達ゴール設定するわけです。
ビジョンをもつことで、日々の仕事に対するモチベーションもこれまで以上に高まります。そして何よりも、ビジョンをもち、自分のゴールがわかっていれば、そこに達するために今何をなすべきなのかも、おのずと見えてくるはずです。これこそが、キャリアデザインを描くことの意義と効果です。
実際にキャリアデザインを描き、ビジョンを実現するために、リーダーとして今あなたが取り組むべき課題をリストアップしてみましょう。その場合、前述した問いを念頭に置きながら、次のような点についてどんな課題があるのか、具体的に考えてみましょう。
利用者やその家族に対しての課題は何か?
組織やスタッフに対しての課題は何か?
地域や関係機関との関わりについての課題は何か?
自分の能力開発や資格取得についての課題は何か?
課題に取り組むためには、「いつまでに、どのレベルまで」といった目標を設定する必要があります。それぞれの課題に取り組み、目標を定め、それを一つひとつクリアしていくことが、キャリアデザインで描いたゴールに到達するための最大の近道なのです。
これまでのキャリアを振り返り、この先を考える
相沢さんはリーダーになって3年が経ちました。当時の上司から「介護課長をやってもれないか」と言われ、引き受けました。リーダーになった当初は、新人教育などがうまくいきませんでしたが、最近では、だいぶ慣れてきて自信もついてきました。スタッフからも信頼されるようになり、サービスの質も上がったと自負しています。ところが、最近は、上司から経費や残業を減らすこと、売上を伸ばすことを強く求められ、スタッフから愚痴が聞かれるようになっています。相沢さんは「やりたいことはこんなことではないのだが…」と悩み、転職も考えています。