第3845冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる! 近藤崇之 (監修)

 

 

 

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

-役割を明確にし、成果を認める

 

介護の現場に限らず、今は女性パートが活躍している時代です。女性パートを戦力化することは企業にとって共通の課題です。多くの女性パートを営業職に活用し、売上を伸ばす企業もあります。そのようなっ企業では女性パートに対しても「経営ビジョン」を語り、営業実績報告や中期計画などを数字で示します。相手に「求める役割」を明確に伝え、必要な研修や情報提供を適切に行っているのです。女性パートに即戦力として活躍してもらい、結果を出した女性パートはトップ表彰などで認めます。

 

国が進める地域包括ケアシステムでも、元気な高齢者にはサービスを提供する側になってもらうことを勧めています。介護の現場でも今後さらに年長の女性パートタイマーとして働く可能性が高いのです。リーダーが年長の女性パートに対して苦手意識をもったり、注意しずらくて困ったと悩んでいては、先に進めません。

 

 コミュニケーションの基本はあいさつです。リーダーからあいさつする、現場に目を配り、より仕事ぶりをほめる、感謝の言葉を忘れない、などです。一緒にいる時間が限られる相手だからこそチャンスを逃さずにリーダーから声をかけ、相手の好きなものや嫌いなおの、得意なことなどを知るように心がけます。敬語を使うこと、上から目線でほめたり注意したりしていないか気をつけることも大事です。

 

誰でも自分の存在を認められ、期待されていると知るとモチベーションが上がります。リーダーは年長パートに「どのように働いてほしいか」という思いを伝え、相手がどう働きたいと思っているかにも耳を傾けましょう。そしてその人の得意そうなことから少しずつ責任のある仕事を任せ、その成果を評価します。このようにして徐々に活躍の場を広げていきます。

 

自己流のやり方をなかなか改めない人や、スタッフの好き嫌いの激しい人に対しては、リーダーが積極的に現場を歩いて現状に関心があることを示します。現場スタッフをねぎらうともとに、年長の女性パートに「現場を知らないくせに…」といわれないためです。そして実際に目にして気になった点を具体的に指摘します。その際も相手に敬意を払いながら、業務手順を守ることや人間関係を改めることを伝えます。