第3552冊目 入社1年目の教科書 岩瀬大輔(著)

 

入社1年目の教科書

入社1年目の教科書

 

 

 

-仕事は総力戦

 

 

「スピード」

 

 

「質の高さ」

 

実際のビジネスで求められるのは、こうした要素だとお伝えしました。そのためには、何を使っても、誰の助けを借りてもいいのです。僕が「50点で構わないから早く出せ」と強調するのも、ビジネスはたった一人で成し遂げるものではないということを理解していただきたいからです。大学入試のカンニング事件がニュースになりましたが、受験と仕事は求められているものが違います。

 

 

新人だからこそ認められたい。自分の力を試してみたい。そういう心理が働くのはわかります。しかし、現時点のあなたがいくら時間をかけても、残念ながら100点満点の成果は出せません。

 

 

だとしたら、50点の成果を早く提出し、上司や先輩を含むほかのリソースを総動員して、一刻も早く100点に仕上げるべきなのです。

 

 

繰り返しになりますが、自分ですぐに調べられることは自分でやるべきです。ただ、調べられるかどうかわからない微妙なラインにあるときは、最初は聞いてしまってもいいと思います。

 

 

「この問題は、こうやったら調べられる。次からは調べて来い」

 

 

上司からそう言われればしめたものです。わからない点を教わるのではなく、わからない点の「調べ方」を教わる。そうした経験を積んでいけば、自分一人で取り組んだ仕事の成果を、50点から100点に近づけることができるのです。