第3554冊目 入社1年目の教科書 岩瀬大輔(著)

 

 

 

入社1年目の教科書

入社1年目の教科書

 

 

 

-ミスをしたら、再発防止の仕組みを考えよ

 

 

入社して数ヵ月の間は、上司や先輩から叱責されることが必ずあるでしょう。

 

 

あなたがどんなに優秀でお、最初からすべての仕事を完璧にこなすことは、現実的には難しいからです。むしろ避けて通れないのなら、意識が変わるチャンスだと前向きに捉えてください。

 

 

初めて犯した誤りであれば、それほど叱られることはないと思います。問題は「この間も同じことを言ったよね」と言われてしまうケースです。どんなに温厚な上司でも、同じ間違いを二度繰り返すと、さすがに本気の叱責が飛んでくるでしょう。

 

 

「これから気をつけます」

 

 

そう言うのは簡単ですが、これだけだと必ず同じミスを繰り返してしまう可能性があります。

 

 

上司から何を指摘され、自分はなぜそうしてしまったのか。叱責されたことを注意深く受け止め、再発防止のために何をすればいいのかを熟考するのです。

 

 

僕が考える再発防止策は、仕事のやり方を変えることです。ミスが起こらないような仕組みを作り出すことだと思います。

 

 

 上司に頼まれた仕事に、ミスがあったとします。次回から気をつけるようにしても間違えてしまう恐れがあれば、ファーストフードのトイレなどでよく見かけるチェックシートを作って、一つ一つを確認するのも方法です。

 

 

書類に押す実印が必要だと言われたのに、自宅から持ってくるのを忘れて迷惑をかけてしまいました。翌日は何としても忘れてはいけないのですが、忘れっぽい人間だという自覚があります。

 

 

その場合、近くの同僚に「悪いんだけど……当時の朝メールしてもらますか」と依頼するのです。忘れにないようにと思っても忘れてしまうので、第三者からメールを入れてもらうという仕組みを作ったのです。僕の場合、最初は家族にお願いしていました。付箋に「ハンコ!」と書いて、玄関のドアなどに貼っておくのも手かもしれません。