第3454冊目 できる人の仕事の基本ワザ大全―――時間管理から人間関係、発想術まで、今日からすぐ使える! (知的生きかた文庫) 幸運社 (編集)

 

 

 

 

-報告とはプレゼンテーションである

 

 

プレゼンというと、会議での提案や、コンペで同業他社と競い合う提案を思い浮かべるかもしれません。しかし、報告もプレゼンのひとつと考えて実践すると、「わかりやすくて、いい報告」にできます。

 

 

忙しい相手の時間をさいてもらって報告するのですから、簡潔にして明瞭、しかも報告すべき内容を過不足なくまとめる必要があります。

 

 

文書として報告書にまとめるのであれば、何度も読み返したうえで、必要な修正を加えた書類を提出できます。図表やグラフを入れてビジュアル面で工夫したり、本分の一部の文字を大きくしたり、色を使って表現すれば、重要な箇所や問題点などがひと目見ただけでわかるように仕上げられます。

 

 

難しいのは口頭での報告です。自分が書いたメモを見ながら報告してもかまいませんが、それでも「えーっと」「あのー」と、発言の途中でつかえることもありますね。

 

 

そのためにも、事前にひとりでリハーサルをしておきましょう。動画まで撮影する必要はありませんが、ICレコーダーなどを利用して、自分の報告を録画して一度聞いてみるのです。自分ではスラスラとしゃべっているつもりでも、聞き直してみると、話すスピードにムラがあって聞き取りにくい部分や、説明の順序を入れ替えたほうがわかりやすい箇所が見つかったりするものです。

 

 

自信がない箇所は、声が小さくなったり、口ごもったりしがちです。聞き直すことで、報告内容そのものを再検討する必要があると気づくこともあります。

 

 

逆に、自信がある部分はハキハキと話すものでうが、必要以上に声が大きくなっていないか、何度も繰り返すなど、過度に強調していないかも確認できます。

 

 

時間の面では、報告のひとうの項目を1分程度にまとめるのがコツです。ICレコーダーの時計機能を利用すれば、話した時間の長さがわかります。それをふまえて、より詳しく説明すべき箇所や、端折ったほうがいい箇所も検討しましょう。

 

 

この「自分の話を録音して聞き直す」という方法は、報告だけでなく、会議での提案や競合他社と競うような提案でプレゼンする場合にも、自分を客観視できるので役立ちます。ぜひ活用してください。