第3397冊目 超訳 孫子の兵法 「最後に勝つ人」の絶対ルール (知的生きかた文庫) 文庫 – 2013/12/24田口 佳史  (著)

 

 

 

-「連戦してはならない」

戦いにおいては、自分も相手も傷つかないように勝つことを考えなければならない。どちらが勝っても負けても、傷つけば疲弊し、回復に大変な時間と労力がかかるからだ。だから一番いい勝ち方は、闘わずに勝敗を決することなのである。

 

 

ふつうに考えれば、「百戦百勝」はこれ以上ないというくらい、すばらしいこと。でも、孫子は「そんなのはちっとも褒められたものではない。むしろ非常に危うい。なぜなら現実に戦ってしまったんだから」と言っています。

 

 

戦う以上、互いが無傷でいられることはまずありません。それは何も実際の戦争に限らず、ビジネスにおける戦いだって、日常の諍い事だってそうです。

 

 

一度争いを始めると、どうしてって互いに何らかの傷を負います。たとえ勝ったとしても、傷つけた相手の怨みを買います。「いつか仕返しをしてやる」と、あたらに戦いの火種を植えつけることにもなります。

 

 

それに、勝つほうだって、無傷というわけにはいきません。

 

 

壊滅的な打撃を被った敗戦国の戦後復興を担うのは戦勝国であるように、どんな戦いでも勝者は事の後始末に大変な苦労を強いられるのです。