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第3391条件――いかに成果をあげ、成長するか P・F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (原著), 上田 惇生 (翻訳)
プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
- 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/07/01
- メディア: 単行本
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したがって、「上司は何がよくできるか」「何をよくやったか」「強みを生かすためには、何を知らなければならないか」「成果をあげるためには、私から何を得なければならないか」を考える必要がある。上司が得意ではないことをあまり心配してはならない。
上司もまた人であって、それぞれの成果のあげ方があることを知らなければならない。上司に特有の仕事の仕方を知る必要がある。単なる癖や習慣かもしれない。しかし、それらは実在する現実である。人には、読む人と聞く人がいる。例外的に、フランクリン・ルーズベルト、リンドン・ジョンソン、ウィストン・チャーチルのように、話をしながら相手の反応を捉えて情報を得るという人がいる。読むことと聞くことの両方を必要とするタイプもいる。これは、法廷弁護士に理想的なタイプである。
読む人に対しては、口で話しても時間の無駄である。彼らは、読んだあとでなければ、聞くことができない。逆に、聞く人に分厚い報告書を渡しても紙の無駄である。耳で聞かなければ、何のことか理解できない。
アイゼンハワーのように、一ページの要約が必要な人がいる。あるいは、あらゆることについて、六〇ページにわたる数字のデータを見たがる人がいる。意思決定の準備のために、初めから関与したがる人がいる。逆に、時期が来るまでは何も聞きたくないという人がいる。
上司の強みを考え、その強みを生かすには、問題の提示にしても、何をではなく、いかに、について留意しなければならない。何が重要であり何が正しいかだけでなく、いかなる順序で提示するかが大切である。政治性が意味をもつ仕事において、上司の強みが世辞的な手腕にあるならば、まさにその政治的な側面から最初に説明する必要がある。上司は、何についての問題であるかを容易に理解し、その強みを存分に理解する。
誰もが人のことについては専門家になれる。本人よりもよく分かる。したがって、上司に成果をあげさせることは、かなり簡単である。強みに焦点を合わせればよい。上司の強みを中心に置くことほど、部下自身が成果をあげすくなることはない。