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第3385冊 プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか P・F. ドラッカー (著), Peter F. Drucker (原著), 上田 惇生 (翻訳)
プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
- 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2000/07/01
- メディア: 単行本
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-強み重視の人事
成果をあげるためには、人の強みを生かさなければならない。弱みを気にしすぎてはならない。利用できるかぎりのあらゆる強み、すなわち同僚の強み、上司の強み、自らの強みを総動員しなければならない。強みこそが機会である。強みを生かすことは組織に特有の機能である。
組織といえども、人それぞれがもっている弱みを克服することはできない。しかし組織は、人の弱みを意味のないものにできる。組織の役割は、人間一人ひとりの強みを、共同の事業のための建築用ブロックとして使うところにある。
成果をあげるためには、強みを中心に据えて異動を行い、昇進させなければならない。人事においては、人の弱みを最小限に抑えるよりも、人の強みを最大限に発揮させなければならない。
リンカーン大統領は、グラント将軍の酒好きを聞いたとき「銘柄が分かれば、ほかの将軍たちにも贈りなさい」といったとう。ケンタッキーとイリノイの開拓地で育ったリンカーンは、飲酒の危険は十二分に承知していた。しかし北軍の将軍の中で、常に勝利をもたらしてくれたのはグラントだった。事実、彼を最高司令官に任命したことが、南北戦争の転換点となった。酒好きという弱みではなく、戦い上手という強みに基づいて司令官を選んだがゆえに、リンカーン人事は成功した。