第2925目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


カリスマのスタイルを選ぶ3つ目の基準は、自分が置かれている状況だ。


世の中には、ある種のカリスマが(どんなに力強くても)歓迎されない状況がたくさんある。反対に、ある種のカリスマを求める特別な状況もある。たとえば、危機的状況になると、人は自信と決断力のある大胆な人物に頼る。そんなときこそ、権威のカリスマかビジョンのあるカリスマを発揮しよう。


あなたがどのような状況で行動するかによって、あなたとあなたのカリスマを人々がどのように受け止めるのかも変わる。


感情的な状況は、あなたがどう受け止められるかに影響を及ぼし、カリスマの威力を高めもするし制御もする。危機や緊急事態には、人々はカリスマに気がつきやすくなる。しかし、危機がなくてもカリスマになれる。ジョージ・W・ブッシュ元米国大統領は、9.11同時テロが起こるずっと前からカリスマと見なされていた。


周囲の感情的な状況を把握するためには、人々がどんなふうに感じているかや、今、何を必要としているかを考えればいい。誰かを解雇しようというときに、権威のカリスマはふさわしくないかもしれない。むしろ、集中力と優しさのカリスマを前面に出すといいだろう。オプラ・ウィンフリーのようにいくつかのスタイルを切り替え、状況に合わせて自分の性格の異なる部分を利用することもできる。