第2973目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

  • トップは孤独

あなたが「スター」として注目されはじめると、あなたを好きになろうとしている人々も近寄りがたいと思うようになるかもしれない。あなた自身も、しだいに周りから切り離されていると感じるだろう。高いところに押し上げられ、自分たちは違う特別で超人的な存在だと見なされるようになると、あなたには孤独感しか残らないかもしれない。


これは、CEOやシニアエグゼクティブが私に助言を求める理由のひとつでもある。彼らはすでにカリスマを持っているが、ときどきカリスマの状態を確認してバランスを取らなければならない。そして、もはや自分の周囲からは得られない(少なくとも彼らが満足できるものは得られない)、信頼できる助言と率直なフィードバックを私に求める。権威のカリスマを中心とする人はとくに、このような悩みを私に訴える。ビジョンのあるカリスマと集中力のカリスマの人は、このような思いはそれほど強くない。


カリスマを発揮しているときは、自分が大きな力を持ち、人々に影響を与えていると感じる。一方で彼らを仲間として見ることは難しく、仲間がいなければ孤独を感じるだろう。