第2859冊目 人生を思い通りに変える51の質問 谷原 誠 (著)
- 作者: 谷原誠
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/03/26
- メディア: 単行本
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- この辛い状況でプラスに考えられる材料は?
私は辛い状況になったとき、自分にこの質問をします。
私たちは、辛い状況に陥ると、そのことばかりを考えてしまいます。「不況で仕事が激減した」「給料が減った」「解雇された」「恋人と別れた」「親族と死別した」などが起こると、辛くて胸に締めつけられそうになります。他のことが考えられません。
私が昔引き受けた倒産事件で、中小企業の社長さんは、莫大な借金を作り、会社を破産させざるを得ない状況に陥りました。
債権者からの追及、従業員を解雇せざるを得ない苦しみ、家族のこれからの生活、など辛いことばかりです。そして、社長さんは、他のことは考えられなくなってしまいました。
そして、辛さの重圧に耐えかね、家族への生命保険を残し、自殺してしまったのです。
辛い状況は、人間の精神までも破壊してしまいます。
亡くなった方を責めることはできません。しかし、この社長さんが、自分にこの質問をしていたら、辛い状況であっても少しでもプラスの材料を見つけてくれたいたら、という思いが今でもあります。
そして、私が、その時、社長さんに、「この状況でも、プラスに考えられるとしたら、何がありますか?」と質問してあげられなかったことを悔やみます。
もちろん、プラスの材料を見つけたとしても、晴れ晴れとした心に戻るとうほどではないかもしれません。しかし、少しでも心が軽くなれば、その辛さと向き合うことができるのではないでしょうか。
私たちは、辛い状況に陥っても、周りに味方になってくれる人、応援してくれる人、支えてくれる人がいます。そのこと自体が宝です。その宝を再認識するだけでも、その辛い状況はプラスに考えられるでしょう。