第2043冊目 超高速勉強法 椋木修三 (著)


図解 超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる!

図解 超高速勉強法―「速さ」は「努力」にまさる!

  • 「勉強時間=記憶時間+想起時間」


何をおぼえるには、最低二十分間あればオーケーです。


勉強時間は「三十分間を一単位」にと言いました。それより十分間、短いところがミソです。十五〜二十分間でおぼえ、五〜十分間でおぼえたところを想起する(思い出す)のです。


一般的に、勉強はインプット(記憶、記銘)することだと思いがちですが、実は、そよれりもアウトプット(再生)のほうが重要です。


勉強時間には、「記憶する時間」と、「思い出す時間」の二つが必ず含まれていなければなりません。


「勉強時間=記憶時間+想起時間」


という公式にのっとることが必要です。


これを忘れて、たくさん勉強しても、試験などで実力発揮することができません。「あんなに勉強したのに」と嘆く人は、自分の勉強時間を、この公式で見直してみてはいかがかと思います。


たとえば私が被験者に対して催眠を一時間かけたのに、被験者は、覚醒して「十分間ぐらいだと思った」と言うことがあります。これは、催眠によって時間が歪曲されたために起こる現象です。催眠は特殊な状態ですので、こういうことが起こるのです。


これは、催眠中だけの話ではありません。踊りまくっていたり、コンサートに熱中していたり、セックスやギャンブルに興じていたりすれば、誰にでも起こり得ます。


しかし、勉強となると、そうはいきません。精神的に負荷がかかりますから、よほどの人でない限り、一時間も二時間も集中して勉強することは困難です。


人間は、精神的に負荷がかかることに集中するのは、十五〜二十分間が限度だといわれています。二十分間は、記憶に、ちょうどよい時間なのです。二十分間で再生に切り替え、また集中するわけです。


多くの人は「勉強には、まとまった時間をとらなければならない。だが、一日に三時間も四時間もとれない」と考え、「だから時間がない」と誤解しているのだと思います。


でも、二十〜三十分間なら、一日に四〜五回以上はとれるのではないでしょうか?


ぜひ、自分の一日の時間を、もう一度チェックしてください。一日に二〜三時間のまとまった時間がとれなくても、二十〜三十分間を何度もとれれば、勉強は進むのです。