第1174冊目  誰からも「気がきく」と言われる45の習慣 [単行本(ソフトカバー)]能町光香 (著)


誰からも「気がきく」と言われる45の習慣

誰からも「気がきく」と言われる45の習慣


言葉よりも行動で


「大変でしたね。会議だったんですか?」


夜遅く。仕事で会議をしていたときのこと。部屋を出たら、同僚がこう声をかけてくれました。


「そうなの。このあともちょっと資料をまとめないといけなくて……」


「ええ〜、そうなんですか? お疲れさまです、がんばってくださいね〜!」


愛想のいい人、気がきく人


上の会話、どう思われるでしょうか?


気をつかってくれていい子だなぁ、と思われる人もいるかもしませんが、残念ながら私は少し、「あれ?」と思ってしまいました。


「あれ?」というのは、「がんばってって、それだけ?」と、何となく拍子抜け。


声をかけ、同調してくれるものの、「何か、気持ちが入ってなくない?」と感じたのです。


このときは会議も長丁場になり、私は若干疲れていました。


そんなところに


「会議だったんですか?」


(はい、見てのとおりです……)


「お疲れさまです!」


(ええ、ちょっとお疲れです……)


「がんばってくださいね〜!」


(もちろん、そのつもりです……)


というやりとりですから、あまりにも内容のないというか……。気をきかせてくれたのはありがたいのですが、何だか余計に疲れてしまいます。


この対応では、「愛想のいい子ね……」と思われても、「気のきく子だなぁ」とは思われません。


たとえば、こうした場面で「気がきく!」と言われるには、「お疲れさまです!」と、飴やクッキーを渡すとか、「どうぞ」と温かいコーヒーをさりげなくさっと持ってくるとか、「二人の方が早いですよね」と一緒に率先して会議室を片付けるとか、そうした心づかいが必要です。