第1114冊目 ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力 [単行本(ソフトカバー)]ブライアン・トレーシー (著), 門田 美鈴 (翻訳)
- 作者: ブライアン・トレーシー,門田美鈴
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2008/07/17
- メディア: 単行本
- 購入: 8人 クリック: 48回
- この商品を含むブログ (33件) を見る
成功した「気持ちになる」
人気講演者と同じような「気持ちになる」ことが、あなたにもできる。つまり、講演に先立って、幸せ、喜び、誇り、興奮、自信などの感情を生み出せるのだ。それには、いま自分が素晴らしい講演をしたばかりで、みんなが立ち上がり、微笑み、拍手喝采していると想像するといい。素晴らしい仕事をやり遂げ、最高の気分を味わっているところを想像するのだ。
著名な心理学者・哲学者のウィリアム・ジェームズは言っている。「ある気持ちになる最良の方法は、すでにその気持ちになっているように振る舞うことだ」。行動は感情より、はるかに強く意志の支配を受ける。すでにある気持ちを抱いているように振る舞えば、実際にその気持ちを誘い出す引き金になる。これはあらゆるパフォーマンスの成功のカギである。
感情に働きかけるテクニックとして、「映画の結末」方式というのがある。あなたは映画館に映画を見にいくとする。早く着きすぎて、見るはずの映画の前の回の上映がまだ終わっていなかったが、あなたは中に入り、映画の最後の一〇分を見る。そして、どのようにドラマが解決し、結局、万事がどんなふうにうまくいくかを知る。
映画が終わり、次の上映が始まるまでの数分をロビーで過ごす。そして再び中に入り、最初から見る。このときはもう結末を知っている。結末がわかっているので、ストーリーの展開にもリラックスしていられるし、一喜一憂せずにいろいろなシーンを楽しめる。
同じように、スピーチを行うとき、「映画の結末」のテクニックを使うといい。あなたの話が終わり、みんなが微笑み、拍手喝采しているのを想像しよう。あなたは素晴らしい仕事をやり終えたのだ。そして、満足感と誇らしさにあふれ、興奮している。スピーチをする前に、すでに終わったところを想像するわけだ。
この手法は、一人で繰り返し練習できるし、その効果にきっとあなたは驚くだろう。