第2457冊目ブライアン・トレーシーの 話し方入門 ー人生を劇的に変える言葉の魔力 ブライアン・トレーシー (著), 門田 美鈴 (翻訳)


ブライアン・トレーシーの話し方入門

ブライアン・トレーシーの話し方入門

  • 声を力強くする


人間の声は筋肉のようなものだ。訓練し、使うことで強くなる。弱々しい声の人もたいていは、訓練するうちに声が鍛えられて、力強く自信に満ちた話ができるようになる。


声を力強くする最良のテクニックに、詩歌の朗読がある。特に好きな詩歌を選び、暗記したら、車の運転や散歩をしながら暗唱しよう。大勢の前で、劇を上演しているつもりでやろう。言葉に感情と力強さを込め、強調し、エネルギーを注ごう。ゆっくりやること。言葉に強弱をつけて、詩歌の意味を変化させてみよう。それぞれの話がピアノの鍵盤だと想像しよう。強調する語句をいろいろに変えてみよう。


私の好きな詩人はロバート・W・サーヴィスだ。彼の誌は、頭韻、脚韻を見事に踏んでいる韻文と言えるだろう。簡単に覚えられ、記憶に残りやすい。いったん覚えてしまえば、その先ずっと自分一人でも暗唱できる。


詩句をステージで披露するつもりで暗唱していれば、聴衆の前に立ったとき、どんな語句もうまく言えるようになる。


声を力強くするもう一つの方法は、劇曲、特にシェークスピア作品のモノローグを朗読することだ。私は高校時代、シェークスピアの劇曲「ジュリアス・シーザー」のマーク・アントニーによるシーザーへの弔辞を暗記した。まだ覚えているし、いまでも訓練に、また、講演前のウォーミングアップに、これを暗唱している。