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第3932冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-計画とのズレをチェックする(確認機能)
目標・計画を立てて、それを実施したままほったらかしというのでは、目標達成はできません。目標を達成するには、仕事の途中経過や結果を振り返り
計画と現状のズレがないか確認を行うステップが必要です。
確認機能を働かせることは、もちろんリーダーの重要な役目ですが、同時にスタッフに対しても、仕事の結果を確認するよう促すことが大切です。PDCAは参画型のマネジメントであることが基本です。リーダーは計画機能、組織化機能、指示機能に力点を置き、確認とその後の改善活動はスタッフ主体で進めさせたほうが、PDCAの成果も高まるはずです。スタッフを信頼し、改善活動を後方から支援するという意識をもちましょう。
この確認機能においては、次のような点がポイントになります。
①現状を正確に把握し、客観的に評価する
②スタッフを信頼し、後方から支援する
課題と改善策を見出す(改善機能)
確認の結果、計画との現状の間にズレが生じていたら、ズレを修正するための改善機能が求められます。改善機能の基礎となるものは、「問題解決」のスキルです。問題解決について次節で解説しますが、簡単いえば、問題を発見し、その原因を究明し、今後の課題や実行可能な解決策を導き出すことです。リーダーは、問題解決のスキルをしっかり身につけておく必要があります。
しかし、リーダーだけで改善機能を一気に引き受ける必要はありません。問題解決をスタッフとともに考え、スタッフの当事者意識を醸成していきましょう。スタッフ自身が仕事を変革していく主体となるように育てることが、業務改善の成果を上げる最大の近道です。
そこで、仕事の実際面での課題抽出はできるだけスタッフに取り組ませ、リーダーとしては次のような全体を見わたす視点から、目標達成に向けての課題を検討していくことが大切です。
リーダーが持つべき改善の視点
スタッフの配置について
仕事に対するスタッフの配置が適材適所になっているか。仕事の再配分や担当替えが必要か、無駄な仕事はないか、仕事とスタッフの組み合わせを検討する
業務システムについて
状況の変化に対応していける業務システムができているか。将来起こるリスクなどを予測しながら、仕組み面から業務のあり方を検討する
職場風土について
スタッフが互いの強みを活かせる小場風土になっているか、リーダーとして、よりよい職場風土をつくるために何が必要なのかを検討する