■
第3644冊目 マンガでわかる介護職のためのアンガーマネジメント: イライラ、ムカムカ、ブチッ! をスッキリ解消。怒りに振り回されないための30の技術 安藤俊介著
「なんで」では問題は解決しない
仮に犬井さんの例について、問題志向の手法で考えてみましょう。
原因追及をして過去にこだわると「なんで俺ははっきり断れないんだろう」と自分自身を責めてしまい、かえって怒りが増幅してしまいます。これではいつまでたっても解決策は見えてきません。過去を見るのではなく、これからの目標や理想を考えましょう。
「どうしたら」で解決へ導く
解決志向へ切り替えるためには、「なんで」ではなく、「どうしたら」を使いましょう。「どうしたら」は未来へ導く言葉です。
人の頼みを断ることが苦手な犬井さんが、逆らいにくい先輩である猫島さんに、「どうしたら」今度は断れるようになれるか考えましょう。
「今後いっさい猫島さんとシフトは代わりません」ときっぱり断ることが理想的な状態だとします。犬井さんの性格や、相手との関係上難しいかもしれませんが、理想に少しでも近づけるように考えましょう。
すべての頼みを「NO」と言うのは無理でも、「いいですよ。その代わり、来週の夜勤を代わってもらえませんか」と交換条件を出すことはできるかもしれません。「どうしたら」の言葉をうまく使って、解決志向で物事を考えましょう。