第3620冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
 

 

 

-自分の意見を会議の場で表明できる人

 

自分の考えを整理して、チームの仲間が理解できるように伝える。会議の場で、自分の考えを明確に示す。これはすべての職員が果たすべき重要な使命の一つである。

 

 

残念ながら、福祉職場のなかには、この重要な役割を十分に果たしていない人が少なくない。利用者の生活の質を左右する重要なキーパーソンであるはずなのに、会議中、自分の意見を表明しない。そういう状況にある人を数多く見かける。この点について、福祉職員と話をすると、「意見を言うのは苦手」「反論や否定が恐くて発言できない」といった見解を耳にするケースが多い。

 

 

もしあなたの職場に、「苦手だから意見が言えない」という部下・後輩がいるとすれば、リーダーとして、彼らに明言しなければならない。苦手意識は、行動を起こして、自分のなかから振り払っていく。そんな積極果敢な姿勢が必要である。

 

 

反論されたり否定されたりするのが恐くて発言できない状況に陥っている人には、どうアドバイスするか。この場合、まず、リーダー職員が伝えなければならないのは、会議の意味である。そもそも会議とは、さまざまな意見を出し合う場である。異なる意見が出ることに意義があるのだから、提案や意見に対して、反論や否定するような意見が出るのは、ごく自然のことである。会議がしっかりと機能している事実を物語っている。この点をリーダー職員は部下・後輩にしっかりと伝えなければならない。