第3618冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
 

 

 

-自分のキャリアに責任をもつ人

 

 

業務を行ううえで、不足しているスキルがある場合は、取得に向けて行動を起こす。こうした姿勢あるいは行動様式は、どの業界・業種で働いていようとも、身につけておくべき基本項目といえる。

 

 

ところが、福祉領域においては、この姿勢が十分に共有されているとはいえない。「わからないことをそのままにしている」「より専門性を磨くための努力をしない」などといったことがまり通る傾向にある。

 

 

福祉専門職という表現が使われるようになって久しいが、実際には、専門職と呼ぶレベルに達していない職員を目にするケースは決して少なくない。本当はわからないことがたくさんあるのに、「私は現場で学んできたから大丈夫」「勉強しても、そんな現場では通用しない。今更学ぶ必要はない」などと学びを軽視する声を耳することもよくある。

 

 

こうした状況から組織やチームを救うには、学ぶことの大切さをリーダー職員が伝え続けることが必要である。最も有効な方法は学んだことを実践に活かすという手本をしていていくことである。

 

 

例えば、新しい援助技術や支援方法について勉強した場合は、まずは、自分が担当する業務のなかで実践に移していく。有用性が確認できたら、他の職員に伝達する機会をもつ。こうした取り組みを通して、学んだことが実践に活かせると実感できるようにする。そんな手本が見せられるよう常に努力していく。