第3670冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

 

 

-実践研究と取り組む人

 

職業人として誇りをもって仕事を行っていくためには、明確な実践を示すことが必要となる。

 

 

実践には日々の定型業務を着実にやり遂げていくことも含むが、プロとして、さらなる成長を図るのであれば、新しい何かを生み出すためのチャレンジも必要だ。

 

 

その重要な取り組みとなるのが、業務遂行の一連のプロセスのなかで実施する実践研究である。職員として取り組む業務を、より優れたものとするためのチャレンジだ。一言でいえば、実践を研ぎ澄まし、極める。日々行っている業務を点検、精査し、何がよき結果を生み出す要因となっているのか、を検証する。同時に何がよきパフォーマンスを妨げる要因となっているか、を点検し、レベルアップに向けた教訓を明らかにしていく。教訓はレポートにまとめて、他の職員の前で口頭発表する。職場全体で共有できるものにして、一人だけのノウハウや知識にとどまらせず、みんなでシャアする。共有地にしていく。

 

 

今、福祉の職場で求められているのは、自己のレベルアップと、福祉職員としてのアイデンティティの強化だ。社会から真の意味で一目置かれる商業領域としていくためには、今挙げたようなパフォーマンスの向上が欠かせない。そして同時に、実績や専門性を、見える化していく取り組みが必要とされているのである。