第3148冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 消えた唇、引きしめた唇、への字の唇


最近目にした国会で証言している人たちの写真で、どれも唇が消えてしまったように見えるから、それはストレスのせいだ。これは確信をもって言える。ストレスがあるとき(国会で証言するようなストレスなら)、唇が見えなくなるほど万国共通のサインはほかにない。私たちはストレスを感じると、無意識のうちに唇を隠している。


両唇を強く押しつけていると、まるで大脳辺縁系が、体の活動を休止して何も体内に入れるなと命じているようになる。その瞬間、私たちは深刻な問題に心を奪われているからだ。引きしめた唇は本当に不快な感情をはっきりと示し、その場ですぐに表に出る。その人が困っていて、何か問題があることを伝える明確なサインになる。快適な意味合いはめったにない。ただし、その人にごまかしの気持ちがあるわけではない。その瞬間に、ストレスがあるだけだ。