第2954目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)
- 作者: オリビア・フォックス・カバン,矢羽野薫
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2013/12/10
- メディア: 単行本
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- 王者の威厳
そわそわしているジェームズ・ボンドの姿を想像できるだろうか。服の端をつかみ、頭を小刻みに揺らして、肩を上下させている。話をする前に咳払いをして口ごもる。もちろん、そんなボンドはありえない。ジェームズ・ボンドはとことんクールで、冷静で、落ち着いている。彼は自信そのものだ。
地位の高さと確かな自信を物語るボディランゲージは、動きがかなり少ない。落ち着いた人は「平衡状態」を維持する。服や髪をいじる、顔を触る、絶えずうなずく、話す前に「えーと」と言うなど、関係のない余計なしぐさはしない。
これらのしぐさは、行動科学では低い地位を象徴するしぐさとされ、相手を安心させたい人がよく使う。誰かを安心させたいと思うには2つの出所がある。
- 共感 相手に自分は理解されていると思わせ、あなたが注意を払っていることを確実に知らせたい。
- 不安 相手を喜ばせたい、なだめたい
一方で、パワーと自信と高い地位があると思われている人物の場合、しぐさはもう少し控えめだ。相手が何を考えているのか不安でないから、安心させたいという衝動もあまり感じていない。