第2955目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


3つ目は、そわそわした落ち着きのないしぐさ(鉛筆や足をコツコツ鳴らす、テーブルの上の物を並べ替えるなど)を避けること。落ち着きのなさはプレゼンスを低下させ、ひいてはカリスマをむしばむ。誠意と自信と精神的なプレゼンスがあっても、体がそわそわと動いていたら、カリスマにはなれない。私の知り合いの若い企業家は、誠意と自信はあるのだが、せわしなく体を揺すり、絶えずそわそわしているせいで、風変わりな人と見なされる。彼は子供のころからじっとしていられず、なかなか真剣に相手をしてもらえない。


このような癖を直すためには、まず、自分が他人にどう見られているかを認識することだ。そこで、会議や雑談中の自分をビデオに録画してみよう。再生する際は、最初の10分間を早送りする。10分も経てばカメラの存在をほとんど意識しなくなり、遠慮のないボディランゲージが出てくるだろう。1回目は音声を消し、あなたのボディランゲージと、映像の中で最も地位の高い人のボディランゲージを比較する。2回目は音声つきで、あなたが言葉で人を安心させようとする頻度をほかの人と比較する。自分の姿を映像で見るのはつらいかもしれないが、とても価値のあるレッスンだ。映像に映し出されたあなたはすべて、他人が見ているあなたなのだ。他人が見ている自分の姿を知っておくといいだろう。


他人の目で自分を見てみると、言語と非言語コミュニケーションでつねに人を安心させようとし、うまくいかないたびに落胆していることに気がついて驚くかもしれない。でも、それは普通のことだ。私のクライアントの多くも、自分が必死にうなずいてばかりいると知って、最初はとても腹が立ったと語っている。