第2956目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


安心してかまわない。このような苛立ちは誰でも経験することであり、「ボブルヘッド人形」の癖は直すことができる。ボブルヘッドと命名したクライアントの女性はうれしそうに語る。「今もときどきうなずいているけれ、意識的にタイミングを選んでいます」


自分がうなずいていることに気がついたら動きを止め、言葉で相手を安心させようとしていることに気がついたら黙るように意識してみよう。沈黙になれるために、しゃべっているときは文章の合間や途中で間をおくようにする。友人や同僚に頼んで、うなずいていたり、安心させる言葉を言ったりしたら指摘してもらうと、新しい習慣により早く慣れるだろう。小銭を持ち歩き、癖が出たら罰金を払うのも、かなり効果がある。友人は配偶者、同僚に、癖が出るたびに指摘してもらうのがいちばん効果的だ。


ただし、カリスマに伴うパワーを示しすぎると、傲慢や威嚇的だと感じる人もいる。そういうときは、この章で学んだ誠意を高めるテクニック(たとえば、目の焦点をソフトフォーカスに切り替える)が役に立つ。国王が位の高い使者に会釈をするように、顎を少し引くのも効果がある。このしぐさは、相手を見下しているという印象(頭を後ろに傾けていると、そういう印象を与えがちだ)を避けると同人に、より思慮深く、慎重で、思いやりがあるように見える。