第2810冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる―自己演出で作るパーソナルブランド  江木 園貴 (著)


  • きれいな歯の見せ方


欧米では、「パーフェクトスマイル」と呼ばれる歯並びがありますが、これは、八重歯や乱杭歯などの歯並びの悪さや、歯ぐきの見えすぎを矯正したり、手術して直した、完璧で美しい歯並びのことを言います。欧米人の誰もが、パーフェクトスマイルを目指すのは、歯並びが家柄や育ちのよさを表したり、歯並びのよさは美しさを象徴するという考えがあるためです。最近では、日本人でも、欧米人ほど歯にこだわりはないもの、審美歯科などで歯並びをきれいに整えたり、歯のホワイトニング(漂白)をすることが流行しています。パーフェクトスマイルを手に入れられればよいですが、人と会話をするときには、せめて、歯磨きや食後のマウスウォッシュなどの励行で、清潔な白い歯、口臭の少ない口を心がけることは常識でしょう。


あまりにもひどい「乱杭歯」で、歯並びがガタガタの人は、印象もよくないだけでなく、欧米同様、自己管理ができていない人に見られてしまうこともあります。また、噛み合わせが悪いと、姿勢が曲がり、肩こりや偏頭痛、腰痛の原因となり、健康を害してしまいます。


また以前、雑誌のインタビューである印象メーカーの社長の取材をした際、歯並びを気にされ、いい笑顔の写真がなかなか撮れなかったことがありました。結局いい表情が出ている写真を選び、歯並びだけをCGで修正したのです。このような例からも、特にキャリア志向の高い人は、健康面、審美面の両方から噛み合わせや歯並びを正しくしなければなりません。


口角を上げたときの歯の見せ方でも述べたように、上列の歯が6〜8本見えている状態が最も上品な笑顔です。口の形で歯の見え方は人それぞれですが、一番美しい見せ方を知り、少しでも優しくさわやかな笑顔ができるよう、練習してみるのがよいでしょう。