第2507冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる―自己演出で作るパーソナルブランド 江木 園貴 (著)


  • きれいな歯の見せ方


欧米では、「パーフェクトスマイル」と呼ばれる歯並びがありますが、これは、八重歯や乱杭歯などの歯並びの悪さや、歯ぐきの見えすぎを矯正したり、手術して直した、完璧で美しい歯並びのことを言います。欧米人の誰もが、パーフェクトスマイルを目指すのは、歯並びが家柄や育ちのよさを表したり、歯並びのよさは美しさを象徴するという考えがあるためです。最近では、日本でも、欧米人ほど歯にこだわりはないものの、審美歯科などで歯並びをきれいに整えたり、歯のホワイトニング(漂白)をすることが流行しています。パーフェクトスマイルを手に入れられればよいですが、人と会話をするときには、せめて、歯磨きや食後のマウスウォッシュなどの励行で、清潔な白い歯、口臭の少ない口を心がけることは常識でしょう。


あまりにひどい「乱杭歯」で、歯並びがガタガタな人は、印象がよくないだけでなく、欧米同様、自己管理ができない人に見られてしまうこともあります。また、噛み合わせが悪いと、姿勢が曲がり、肩こりや偏頭痛、腰痛の原因となり、健康を害してしまいます。


有名な話ですが、プロ野球選手などがバットを振るとき、無意識に歯を食いしばるので、噛み合わせが悪いとうまく力が伝わらず、ヒットやホームランが打てないというのです。だから噛み合わせが悪い選手は、歯並びを直すか、ボクシングの際に使用するようなマウスピースをオーダーメイドで作り、装着するようです。すると食いしばった際にしっくりといき、力が発揮できるとのことでした。


噛み合わせは、それほどバランス感覚や健康面に影響を与える、ないがしろにできない存在なのです。