第2733冊目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター (著), 西田 美緒子 (翻訳)
- 作者: ジョー・ナヴァロ,トニ・シアラ・ポインター,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 単行本
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- 強力なプレゼンテーションの原則
プレゼンテーションは、適切に構想を練って実施すれば、ひとりの考えを大勢の心に伝えられるダイナミックな舞台になる。会議を成功させるための要素はすべて、プレゼンテーションを成功させるための要素でもあるが、さらに聴衆の人数と構成の応じて考慮しなければならない要素が加わる。ここでは会議を印象的なものにするための、ノンバーバルによる戦略を説明していく。
プレゼンテーションの実施役になると、緊張して行き詰まってしまう人もいれば、いとも簡単にやってのける人もある。私はもう何千回もやってきたが、いつもソワソワしてしまう。それはいいことだと思っている。準備をしようという気を起こさせてくれるからだ。プレゼンテーションでは、人前で輝きを放ち、自分の考えを伝えることができる。効果的に伝えられれば、十分に期待しているから途中で問題が起こってもたいていはとても寛大だ。それでも、当然のこととして最高お出来栄えが望まれるので次のそのためのノンバーバルをあげておこう。
- 準備を怠らない。私の場合、話している内容に満足できるまで、また知っていることを最善の方法で伝えていると感じられるまで、ひとつの講演を一〇回から一五回練習している。
- 自分の好きな話かたをする人を選び、その真似をする。ひとりで悩んでもうまくならないから、理想とするほこの人のやりかたを真似る。
- 会場に早めに到着し、何人かの人に挨拶しておく。本番では聴衆の席に座ったその人たちに焦点を当てるようにすれば、リラックスできる。
- 視聴覚機器の準備は、十分に余裕をもって済ませる。私の場合、これまでの六年間で二回、プロジェクターの電球が切れていたことがあり、コンピューターが完全に伝えなかったことも一回ある。準備は万全に。
- 上がってしまったら、正直にそのことを聴衆に伝える。聴き手が同僚ならなおさらだ。そして、そのことを忘れてしまう。経験豊かな講演者でも、聴衆の多さに圧倒されることがある。
- ステージを十分に活用し、歩きまわる。演壇の背後に隠れてはいけない。そんな様子を見たい人はいない。
- 手と身振りを頻繁に使う。重要なポイントは、重力に反する身振りか声を低くすることによって強調する。どちらも注目を引く。
- どんな内容のものでも、コメントを読み上げてはいけない。また画面に映し出されたものと、同じことを言わない。
- 画面の背景には水色を使うようにする。専門家によると、最適な色だ。
- 画面を指すときは、レーザーポインターより自分の手を使うほうが力強い。
- なるべく低いことで話すように努める。または、緊張しているときに、少なくとも声が高すぎないように注意する。声が高すぎると、聴衆は耳のスイッチを切ってしまう。
- 女性の場合、選べる服装の幅が広いので、衣類のなかに注目を引く色を使う。できるだけ演壇から離れ、両手を使って縄張りの主張を広げ、メッセージを強調する。女性の多くは演壇の後ろに隠れて、手をあまり動かさないが、それでは意志が通じにくい。
- 最後に、聴衆をもっと聞きたいという気持ちにさせて終わる。テーマを論じ尽くしてしまう講演者は、評判が悪い。