第1006冊目  FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 [単行本]

ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター (著), 西田 美緒子 (翻訳

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

強力なプレゼンテーションの原則


プレゼンテーションは、適切に構想を練って実施すれば、ひとりの考えを大勢の心に伝えられるダイナミックな舞台になる。会議を成功させるための要素はすべて、プレゼンテーションを成功させるための要素でもあるが、さらに聴衆の人数と構成に応じて考慮しなければならない要素が加わる。ここでは会議を印象的なものにするための、ノンバーバルによる戦略を説明していく。

プレゼンテーションの実施役になると、緊張して行き詰まってしまう人もいれば、いとも簡単にやってのける人もいる。私はもう何千回とやってきたが、いつもソワソワしてしまう。それはいいことだと思っている。準備をしようという気を起こさせてくれるからだ。プレゼンテーションでは、人前で輝きを放ち、自分の考えを伝えることができる。効果的に伝えられれば、十分に期待に応えたことになる。失敗を望んでいる人などいるわけもなく、聴衆は不測の事態が起こり得ることを十分に理解しているから、途中で問題が起こってもたいていはとても寛大だ。それでも、当然のこととして最高の出来栄えが望まれるので、次にそのためのノンバーバルをあげておこう。


準備と練習を怠らない。私の場合、話している内容に満足できるまで、また知っていることを最善の方法で伝えていると感じられるまで、ひとつの講演を10回から15回練習している。

自分の好きな話しかたをする人を選び、その真似をする。ひとりで悩んでもうまくならないから、理想とするほかの人のやりかたを真似る。

会場に早めに到着し、何人かの人に挨拶しておく。本番では聴衆の席に座ったその人たちに焦点を当てるようにすれば、リラックスできる。

手と身振りを頻繁に使う。重要なポイントは、重力に反する身振りや声を低くすることによって強調する。どちらも注目を引く。

どんな内容のものでも、コメントを読み上げてはならない。また画面に映し出されたものと、同じことを言わない。

なるべく低い声で話すよう努める。また、緊張しているときに、少なくとも声が高すぎないように注意する。声がたかすぎると、聴衆は耳にスイッチを切ってしまう。