第2412冊目 「権力」を握る人の法則 ジェフリー・フェファー (著), 村井 章子 (翻訳)


「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)

「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)

  • ネットワーク作りの秘訣


本章ではまずネットワークを構築するとはどういうことかを定義し、それとともに、ネットワーク作りに役立つ行動を挙げる。ドイツの心理学者ハンス・ゲオルグ・ウォルフとクラウス・モーゼルは、ネットワーク作りを次のように定義している。「仕事上役立つと考えられるインフォーマルな関係性を自ら働きかて構築、維持、活用し、そのメリットを最大化する行動」。ウォルフとモーゼルはドイツで二〇〇人以上を対象に行動調査を実施した結果、ネットワーク作りには次のような行動が必要であることがわかった。


1社内に知り合いを作る(例:社内行事を利用する)
2社内の人脈を維持する(例:他部署に移動した同僚にときどき声をかける、食事をする)
3社内の人脈を活用する(例:他部署の同僚に仕事上の悩みを打ち明けアドバイスをもらう)
4社外の知り合いを作る(例:社外団体の仕事を引き受ける、興味のある講演会やセミナーに参加する)
5社外の人脈を維持する(例:同僚が社外の知人に会う場合、よろしく伝えてと頼む)
6社外の人脈を活用する(例:社外の知人とお互いに役に立つ情報を交換する)


これを読むとわかるように、ネットワーク作りにはこまめな努力の積み重ねが必要である。また、たとえいまの仕事に役立つ人脈を作りたいときでも、いま視野に入っていない幅広い範囲にアプローチするとよい。