第2197冊目 福祉・介護の職場改善 会議・ミーティングを見直す 大坪 信喜 (著), 株式会社 川原経営総合センター (監修)


福祉・介護の職場改善 会議・ミーティングを見直す

福祉・介護の職場改善 会議・ミーティングを見直す

  • 作者: 大坪信喜,株式会社川原経営総合センター
  • 出版社/メーカー: 実務教育出版
  • 発売日: 2013/05/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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  • 発言内容を視覚化するのに便利なホワイトボード


また、議論の過程で用意した資料では想定しないなかったような意見や事実が出てくることがあります。


そうした場合は、ホワイトボードを使って、議論のプロセスを書き出していくと、出席者全員の頭を一つにまとめるのに役立ちます。


また、集団でアイデアを出し合うブレーンストリーミング的な場面でも、ホワイトボードが重宝します。


筆者は以前、コンピュータソフトウエアの設計の仕事をしていましたが、こうした仕事では、技術者の頭の中にある知識やアイデアをいかに他のメンバーにわかってもらうかがとても重要になります。


しかしそうしたものは、口頭で話し続けても他のメンバにはなかなか伝わりません。


そういうときに、ホワイトボードを使ってアイデアを図式化したり、皆が知らない知識・技術をキーワード化したりして、あいまいな部分を理解してもたえた経験がしばしばあります。


会議も基本的には、人の頭の中にある知識や事実やアイデアを披瀝してもらい、それをベースに結論へと導く作業です。


ホワイトボードを用意し、それを活用すれば、単に言葉が行き交うだけの会議と比べて、格段に効率的な進行になり、創造的なアイデアも生まれやすくなります。


ホワイトボードを活用するメリットについて、主なものを以下にあげておきます。

  1. 文字でけでなく、図やイラストあども使ってわかりやすく視覚に訴えかけることができる。
  2. 自分の発言やアイデアが記録されるので、議論への参加意識が高まる。
  3. 記録された内容は、全員が聞いた証拠となる。
  4. 堂々巡りの議論を避けることができ、話し合いの焦点が明確になる。
  5. 発言やアイデアうしの類似性や関係性が明確になり、議論を積み上げていける。
  6. 休憩や中断などの後に、どこまで話し合ったかを思い出すのに役立つ。
  7. 議論のプロセスを追っていけるので、議論の達成感を味わうことができる。


ホワイトボードへの記録係は、それ相応のテクニックが必要になります。係を固定せず、メンバー全員が交代で経験してみるとよいでしょう。


実際に経験してみるとわかりますが、記録係をやっていると、会議の運営方法の良し悪しや会議の改善点といったものが実感できます。それはきっと、自分が司会進行役を務める際に役立つはずです。