第2110冊目 世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた: グローバルエリートは見た!投資銀行、コンサル、資産運用会社、プライベート・エクイティ、MBAで学んだ15の仕事の極意、そしてプライベートの真実  ムーギー・キム (著)


  • 早寝・早起き・即リプライ――超一流のエリートに限って実践している理由


「早寝・早起き・メールの即リプライ」は、私が知る突き抜けて偉い人は必ず実践しているものだ。


私は日本と韓国の大臣経験者、国会議員、著者経営者とたまに連絡をいただくことがあるが、彼らの中でも飛び抜けて優秀な人たちに限って、朝4時などの超早起きである。


早起きは三文の徳というが、三文が積み重なって大臣になったり億万長者になったのだろうかと本気で思ってしまうほどである。


こうした方々は、どう考えても私より忙しいのに、メールは常に即リプライだ。某国会議員と連絡をとっていたときも、一番忙しいそうな人に限って丁寧な口調ですぐに返事をくれる。この原稿をかいているつい先ほども、某欧米の著名ファンドの創業者(超多忙な人)にプライベートの報告をしたところ、ものの数分後にはメールの返信があった。そういえばこの書籍の担当編集者・中里有吾氏も恐ろしいスピードで返信してくるが、それだけでも「デキる」印象を周囲に与えている(もちろん本当にデキる人なのだが)。


これに対し、中途半端なエリートに限って、「遅寝・遅起き・メールの返信は永遠にせず」という人をよく見かける。


「明日の朝までに……」「明日の夕方までに……」「週末までにはきっと……」と思いつつ、結局は「今回のタイミングを逃したらから、また今度」となることも少なくない。


メールの返信をしない不義理があると、いざ将来何かお願いをしなければならないときに、それが心理的な負い目となり、「しまった! いまさら連絡できん!」と地団駄を踏むことも少なくない。


次々とメールが舞い込んでくる昨今、一度後回しにしたら最後、返信していないメールの山に埋もれ、一生返信しないままにもなりかねない。


すると、メールを返信する頻度よりも新たにメールを受け取る頻度のほうが高いので、結果的に未読メールだらけになり、戦意を喪失して「すべて読まない」というヤケクソ強硬策に出てしまう恐れもある。


こんな「メール返信の徳政令」的事態を防ぐためにも、友達や仕事相手との飲み会は一次会で終わらせて23時にはベッドに入り、さっさと寝てしまおう。


大事なことは、さっさと寝て早起きし、やるべきこと作業を紙にリストアップして朝の1時間、ダラダラせずにメールに即リプライしよう、ということである。