第2111冊目 今すぐ「言葉」を変えましょう Nanaブックス 佐藤 由紀 (著)
- 作者: 佐藤由紀
- 出版社/メーカー: ナナ・コーポレート・コミュニケーション
- 発売日: 2010/11/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 肥沃な大地をつくる肥料「言葉のプレゼント」
ここ最近「褒める」ことを素晴らしさに、スポットライトが当たり始め、私はとてもうれしく感じています。皆さんは、自分や人を褒めることは好きですか?
褒めるよりも褒められたいという方も多いことでしょう。
「褒められる」、こんなにうれしいことはないですよね。
しかし、誰かを「褒める」ことも、誰かから「褒められる」と同様、心を「快」に導いてくれるのです。
「褒める」を「言葉のプレゼント」と考えてみてください。きっと毎日が楽しくなるはずです。
また、褒めるのは誰かの長所や何か優れている点である必要はないのです。どんなことであっても、360度、いろいろな角度から見ることができるのです。人が短所だと思っていることも、反対側から見ると、案外大きな長所だったり、他人から見ると愛嬌だったりします。
例えば、悩みやすいということも、一生懸命さの裏返し、ということもできます。
心理学の実験でも、人はデキるタイプの人より、少し短所もあるお茶目なタイプの方に親しみを感じるという結果があるそうです。
私はまず自分に対して、もっと「言葉のプレゼント」をしていくべき、と思っています。
そうはいっても「謙虚」が邪魔をして、「言葉のプレゼント」を自分に対して遅れないときがあります。そういう方も多いのではないでしょうか。
そんな方にお勧めしたいのが、人に言葉をプレゼントする、つまり、まず「人を褒める」ことの勧めです。
少し、恥ずかしいかもしれません。でも、人を褒める効用は、自分にも相手にも本当に計り知れないものがあるのです。
主な3つの効用を、順番に挙げていきたいと思います。
一つは、何といっても心の「快」がつくられます。人、物事のよい面に意識を向けるのはとても気持ちがいいものです。また、「人を褒める」は前述のAさんのような海運スパイラルを維持する行為でもあるのです。また、たいていの人は褒め返してくれますから、自分が気づかなかったよい面にに気づく機会にもつながるのです。
もう一つは、私たちの自律神経系の特徴と関係します。自律神経系は人称を理解することができません。ですから人を褒めているのに、自律神経系は「自分のこと」として反応し、記憶の脳に「褒められた」意識を伝えてしまうのです。
例えば、人を「素晴らしいですね」と褒めると、自律神経系は「自分のことを素晴らしい」と認識するので、セルフイメージがどんどん上がっていくことになります。
最後の一つは、ここがいちばん大事なのですが、素晴らしいコミュニケーション能力を磨けることです。コミュニケーション能力が高まると、人間関係は良好となりますから、当然面白ほど仕事もうまくいくようになります。
また、いざ人を褒めようと思ったら、いろいろなことを考えなくてはなりません。例えば、皆さんは周囲にいる人の長所をすぐ挙げられますか? そのうち相手がいちばん褒められたい長所はどれでしょう。また、ストレートに褒められてうれしい人もいれば、さり気なく褒められたい人もいると思います。
つまり、「どうしたら相手が喜ぶのか」、を考える訓練にもなるのです。真の営業のプロフェッショナルは自然にこれができる人ばかりです。それはつまり、一度会ったらまた会いたいと相手が思ってしまうということです。
才能でこれができる人ももちろんいますが、私が感じるのは、努力して獲得してきた方がほとんどだということです。
また、企業活動の根本は、「お客さまは誰か? お客さまは何を求め、自社に何を期待しいてるか? そんなお客さまにどうアプローチするか?」です。
それは突きつめれば「どうしたら相手がいちばん喜ぶか?」を考えることですから、「人を褒める」行為は将来必ず役に立つはずです。
「褒める」という行為で、人生を変えてしまった知人がいます。Kさんという、30代の大手メーカーのセールスパーソンです。
彼は、取引先への訪問のたびに、担当者の方の長所をメモに取り、商談の中で素直にそれを伝えていました。そして、Kさんのやり方に感心した担当の方は上司にすべてを報告していました。管理職、役員、そして社長までそのエピソードは伝わり、この話に感激した社長は、Kさんんい直接お礼の言葉をかけてくださったそうです。
社長からしてみれば、見えないところで社員や会社のために不断の努力をしているのに、下かた伝わってくるのは不満の声ばかり。Kさんの行為が本当にうれしかったのでしょう。Kさんは現在全国でもトップクラスのセールスパーソンになっています。
「褒め言葉のご利益は2割は相手に、8割は自分に」といわれますが、実際は一石何鳥になるのかわからないほど素晴らしい効果があると私は思っています。これ以上に幸福感が広がるものはありませんので、ぜひ活用することをお勧めします。
褒められて本心から嫌な気持ちになる人を私は見たことがありません。
それがあなたの本心なら「わざとらしく」聞こえることもありません。相手の喜ぶ方法で伝えたら必ず喜ばれます。
そして、一日の終わりなどには必ず自分のことも褒めてあげてください。
言葉のプレゼントは必ず人を幸せにします。そして必ず自分の夢も育ちます。
まずは、たった一言だけでもOKです。
●唱えてみよう
「いつも魅力的ですね」
「いつも笑顔がすてきですね」
「(自分に対して)イイ感じイイ感じ」