第1218冊目 すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂) [文庫] 二村 ヒトシ (著), 青木 光恵 (イラスト)
- 作者: 二村ヒトシ,青木光恵
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2012/12/02
- メディア: 文庫
- 購入: 7人 クリック: 125回
- この商品を含むブログ (36件) を見る
なぜ『マニュアル本』を読んでしまう男はモテないのか。
さて筆者には、本書を読み始めてくれたあなたが、どんなふうにモテたい人なのか、どういう性格で外見で、年齢がいくつくらいで、どんな日々を暮らしている方なのかわかりませんが、とりあえず「もう自分は充分にモテている、これ以上モテる必要はない」と確信している人と、「まあまあモテてる、できればもうちょっとモテたいけれども、べつにモテたくて気も狂いそうというほどじゃない」などと余裕のある人と、あと自分を女性だと認識している人は、ヒヤカシの読者であるというふうに筆者としては考えさしあたって、どっちかっていうと切実な、ハードな気持ちで読んでいらっしゃるみさなん、自分を女にモテない男であると認めていらっしゃるみさなんに向けて、話を進めさせていただきます。
なにしろ、あなたは現在モテていない。そのことを心から悔しく思い、ではどうしたらモテるようになるかを『恋愛マニュアル本』や『トレンド指南本』『ナンパ本』などを手がかりに、さんざん真剣に研究した人もいることでしょう。
ところが。
まえがきにもちょっと書きましたが、あいにくと言うか、悲しむべきことにはと言うか、ひょっとするとあなた自身もうすうす気づいていたことかもしれませんが、どうやらモテないあなたがスルドイ目つきでマニュアル本を熟読すればするほどに、女性たちはあなたを「なんだかキモチワルい男だ」というふうにとらえるらしい。
しかし、そういう本を読んでいる、ということを、いまさらヒタ隠しにしよう、その上で、そしらぬ顔で告白なりナンパなり実行しよう、としてもムダだ。
あなたが、本に推奨されてるファッションやことばでむりやり身を固めてるということは、あなたが「いいな」と思うような彼女には、まずバレてます。保証してもいいです。
そんな保証すんな!
なぜだ!? マジメに努力しているだけなのに! なにが悪いんだよー!?
という叫びに答えて、ここで早くも「本書の結論その1」が出てしまいます。
あなたが彼女にモテないのは、あなたが、彼女によってキモチワルい人だからである。なぜ、あなたが彼女にキモチワルがられるのかというと、ひとつは、あなたが彼女に対して自意識過剰の状態におちいっているため。
もうひとつは、あなたが、あなたと彼女との関係について考えるべきとことを、ちゃんと自分の頭で考えていないから、です。