第662冊目 本調子 強運の持ち主になる読書道 清水克衛/〔ほか〕著 読書普及協会/編

本調子 強運の持ち主になる読書道

本調子 強運の持ち主になる読書道

繰り返しはマジック/繰り返し読む、繰り返し聴く


さて、積極的な読み方をすると、今までの読み方とちがいますから、1度読んだだけでもあなたの実になることでしょう。


しかし、1回読んだだけで終わられるには惜しい本もたくさんあります。


そこで、人によってちがいもあるでしょうが、10冊に1冊、数十冊に1冊、繰り返し読む本が出てくるでしょう。


その本を徹底的に繰り返し読むことを、多くの成功者がやっています。


斉藤一人さんは「7回この本を読むと奇跡が起きるよ」とご自身の本の中でいっています。


最近、日本で大評判のオグ・マンディーノ氏には『地上最強の商人』という本があり、1つの節を7日、連続で読むことをすすめています。


その読み方に倣うと、1冊を読むのに実に42週間(約19ヶ月)もかけてその本の中にあることを実践するよう促されることになります。


これは本を知識として学ぶものではなく、成功者の考えが顕在意識から潜在意識にまで浸透し、考え方だけでなく、行動や習慣を変えていくことまで狙っているのです。私がおすすめする方法も同様です。


ところで、1冊を7回、最初から最後まで読み通すほどではなくても、これは忘れなくない、というフレーズに出会うこともありますね。


その場合は、そのすばらしいフレーズだけでも、ワープロなどに抜き書きして、繰り返し読むことをおすすまします。


これを私は20年ほど続けています。もっとも今は、入力はスタッフにしてもらうことが多いのですが、繰り返し読む習慣は続けています。ちょっとした時間でもエッセンスを復習することができるので、私の楽しみに1つです。ちなみに脳科学の最前線では「1ヶ月以上たった後の復習は記憶力維持には意味がない」とまでいわれています。


さらに、もっと深く自分のものにしたいと思った本は一部、エッセンスだけでもテープに録音して、繰り返し聞くことにもしています。これは思ったほど手間がかかわないのに、とても効果的な方法です(やり始めるまでが面倒だと思うでしょうが、いったん始めたら効果が高いのできっと喜ばれることと思います。それでもほとんどの人がやらないことはわかっていますが……。だからこそやったらすばらしいですね)。


たとえば、これだけは忘れなくないという1節を録音して、テープで繰り返し聞くのです。


ランチェスター経営で有名な竹田陽一先生は、プロのナレーターにお願いして、良書をまるまる1冊テープに録音してもらうことまでしています。その経験が今の成功に結びついているとおっしゃっています。


私の経験からいうと、そこまできれいに録音するのは経費面などで大変ですので、プロに頼むことはしていません。自分の声で、仮にたどたどしくても、全然問題ありません。つっかえたりした所があっても、気にしないで、1発で録音します。


あとあと聞いてみるとわかりますが、むしろつかえたり、たどたどしかったりした所のほうが記憶に残りやすい、なんてこともありますね。NHKのアナウンサーの話はとてもきれいだけど、あまりにスムーズ過ぎて心に残らない、逆に少しなまりがある人のほうが心に残るなんてことがありますね。


そうはいっても、この作業には時間がかかります。そこで、モデルとする人の本のそれも最も感銘を受けた部分だけでも始めてみませんか?


あなたにすべてのよきことが雪崩ごとく起きますように♪


目次


四の五の言わずに本を読みましょうや!
人生を変える本と出会う方法―幸せな小金持ち的読書のススメ
七田式成功する人の読書法
あなたの夢をかなえる読書法
変な人の書いた読んだら徳する話
読書力―本を読み続ける人は、なぜなりたい自分になれるのか


今日の声に出したい言葉


「友人同士、自分が相手より少し優れていると思っている限り、友情は続く」――バルザック

 

編集後記


私もエッセンスを録音して気づいたこと2つがあります。


第1に音読は黙読をする場合より、記憶に残りやすいということです。
第2に、1日5分でも録音を続けていると、話すことが好きになることです。


黙読は速く読むことができますが、目で読むだけで、やはり記憶に残りにくい。音読は、目で読み、口で話し、耳で聞き、5感をフル活動して読み進めますので、それだけ記憶に残ります。


録音を続けていると、もっと上手に録音したいと思うようになります。声のトーンや間の取り方に気をつかうようになり、普段の会話でも意識するようになります。


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