第297冊目 顔は口ほどに嘘をつく /ポール・エクマン/著 菅靖彦/訳

顔は口ほどに嘘をつく

顔は口ほどに嘘をつく

わたしたちはいつ感情的になかを選べない。と同時に、感情的になったとき、自分の言動や顔の表情、声の質などを選べない。けれども、後で後悔するよな行動を加減したり、感情表現を抑えたり、言葉を慎んだりを学ぶことはできる。しかし、わたちたちがどう感じるかを選んだり、感情を表現する方法を選んだりできるようになれば、なおのこといいだろう。そうすれば、感情をもっと建設的に表現できるようになるにちがいない。

声はもう一つの感情の信号系で、重要さについて、顔の表情にひさをとらないが、興味深い違いがある。顔はその場を離れないかぎり、また、文化的な習慣として仮面やベールをかぶることを義務づけられないかぎり、つねに観察可能である。けれども、声はいつでも中断できるので、普通は意のままに消し去ることができる。

不幸にも、わたしの研究が明らかにしたところによれば、わたちたちのほとんどは他人がどう感じているかを認識するのがあまりうまくない。

怒りのもっとも危険な特徴の一つは、怒りが怒りを呼ぶことだ。その連鎖は急にエスカレートしていく危険性がある。聖人君子でもないかぎり、相手の怒りにムッとせずにはいられない。とくに相手の怒りに正当性がなく、独りよがりのものであればなおさらである。したがって、他人の怒りはもう一つの怒りの原因と見なすことができる。

1章 文化と感情
2章 人はどんなとき感情的になるか?3章 どうすれば感情的にならなくてすむか?
4章 感情的になるとどんなことが起こるか?
5章 悲しみと苦悩
6章 怒り
7章 驚きと恐怖
8章 嫌悪と軽蔑
9章 楽しい感情
おわりに 感情とともに生きる

顔は口ほどに嘘をつく

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