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第3828冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-報告は事実を簡潔に。悪い報告を埋もれさせない
必要に応じて、スタッフは仕事の途中経過をリーダーに報告します。そして、仕事が終わったら必ず報告します。その段階で初めて仕事が完了します。報告を受けたリーダーは疑問点などを確認し、次の仕事の指示を与えます。
①仕事が完了したらすぐに報告する習慣をつける
後でもいい、リーダーに聞かれたら答えようというルーズな態度は許されないことを徹底します。また、リーダーは指示した内容が漏れなく報告されているか、確認しながら報告を受けます。
②仕事内容により、口頭か文書かを決めておく
文書のメリットは「言った」「言わない」や聞き間違い、聞き忘れ、話漏れを避けられることです。ただし「見落とし」には注意が必要です。重要な事柄の報告では、口頭でのポイント報告と文書での詳細報告のセットで行います。
組織間のやり取りは基本的に文書ですが、近くにいる相手にメールで伝えるなどはやりすぎの場合もあります。どちらを優先するかは事務所・施設のやり方を確認してからスタッフに伝え、それを守らせましょう。
③トラブルや事故はすぐに報告する
トラブルがあると何とか自分たちでカバーしようとして報告が後回しにすることがあります。トラブルや事故が起こったら、まずリーダーに報告するように徹底させましょう。
また、普段の報告でも悪い報告が隠されていないか確認が必要です。失敗情報が埋もれてしまわないような環境づくりもリーダーの仕事です。
利用者や利用者の家族からクレームや苦情は、業務改善のチャンスとして積極的に活用する習慣をつけましょう。
④まず結論、次いで経過、私見の順に述べる
報告はまず結論から述べることを徹底させます。たとえば「Eさんは、たいぶ慣れたようです。今日は怖がらずに入っていただけました。Eさんの入浴介助が終わりました」などという報告は、結論から話すように促します」
⑤事実と意見を明確に区別する
④とも関連しますが、報告では事実とそれ以外の要素(私見や推測)を分けて行う必要があります。報告を受けるリーダーは注意深く聴き、「それは事実ではなくあなたの推測ではないですか」と確認します。
⑥タイミングのよい中間報告を促す
進行状況の報告が必要なときや仕事の進め方に変更が必要なときなどは、そのつど方向をしてもらうようにしましょう。