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第3731冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-人間関係を円滑にする雑談
最近が、脱団が仕事に役立つコミュニケーションとして見直されています。「今日も暑くなりそうね」「本当にバテそう」「洗濯物が増えて大変」などとスタッフが休憩時間に雑談をしているとき、リーダーであるあなたは自然に会話に加わりますか? それとも「無駄だなぁ」と感じますか?
最初に次の簡単な雑談チェックを試してみましょう。チェックの多いリーダーは仕事を効率的にこなしているようですが、コミュニケーション力にはやや乏しいようです。
雑談チェックリスト
- 職場では余計なことは話さない方がよいと思う
- 大切な用事はメールで伝えた方が確実だと思う
- スタッフ同士の会話が少ない
- スタッフの趣味や家族について知らない
- 年齢の離れたスタッフとは話しにくい
雑談には、その場の空気をやごやかにして相手との距離を縮めるというメリットがあります。スタッフ同士がなごやかな気持ちを共有できれば、互いに仕事をフォローし合ったり、仕事のアイデアを出しやすくなったりします。
「昨日は子どもと遊園地に行ったの」「うちの椿がだいぶ咲いてきた」など、雑談にはその人の趣味や家族のこと、行動パターンがうかがえます。リーダーはさりげなく子どもの趣味などについて質問するとよいでしょう。
雑談でスタッフの意外な一面を知ることができれば、スタッフとの朝のあいさつにもうひと言添えるヒントが得られます。また、たとえば利用者の食事介助に不慣れなスタッフに「お子さんが小さいときはどんなペースで食べさせてたの?」などと質問し、そこから食事介助では利用者の食べ方をよく観察する、などの本題に結びつけていくこともできるしょう。雑談をきかっけにしてスタッフを理解し、信頼関係を深め、そして、より深いレベルの対話ができる関係をつくっていきます。
周囲のスタッフも心配する雑談が苦手なリーダー
リーダーの中村さんは自分のことを、理路整然と物事を考え効率よく仕事をするタイプであると自己分析しています。周囲のスタッフからは、頼りがいのあるものの、かなり理屈っぽいタイプで、プライドが高いと思われています。いつもみけんにしわを寄せて何か考えているような表情で、利用者に向ける笑顔もぎこちなく、利用者本位を実践しているわりには、利用者の評判もあまりパッしません。
雑談好きの年配のパートスタッフのUさんは、そんな中村リーダーが心配で、頻繁に声をかけていますが、中村さんは雑談に加わろうとしません。
中村リーダーのように雑談が苦手な人は、雑談を「話すこと」ではなく、「キクこと(聴くこと、訊くこと)」と考えましょう。相手はどんなことに興味があるのか、どんなことに興味があるのかなどを想像し、何をたずねば相手は興味をもって話をしてくれるのかを考えます。雑談もコミュニケーションの応用です。「相手が望むことは何か?」を念頭に積極的に活用しましょう。