第3722冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる! 近藤崇之 (監修)

 

 

 

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

-業務改善には「Want問題」が重要

 

 

ここまで「Must問題」」の解決ステップを解説してきましたが、Must問題の解決は日常業務の現状維持に力点を置いた取り組みといえるものです。しかし、介護リーダーに求められることは、単なる現状維持ではありません。業務の課題を見つけて、業務改善を進めていくことが求められます。つまりWant問題への対応も重要ということです。

 

 

ここでいう「課題」とは、日常の定型業務の中で起こる目に見える問題とは異なり、将来的な状況変化に対応するうえで解決が求められる「潜在的な問題」です。リーダーは今起きている問題を解決するだけでなく、これから発生する可能性がある潜在的な問題=課題を探し出す、あるいはつくり出すという視点をもつことが大切です。そこで、課題を発見し、解決策を立案し、それを実行にするには3つの能力が必要になってきます。

 

 

①課題を感じる力

革新の必要性を意識する

将来のあるべき姿を描く

創造的な発想力をもつ

 

 

②解決策を構想する力

全体の構造を把握する

重要指向で取り組む

目標や計画を立案し、組織化する

 

 

③計画を実現する力

計画を正確・適切に伝える

関係者を説得し、理解を得る

困難があっても継続する

 

 

Want問題を解決、つまり業務改善に向けた課題解決は新しいことへのチャレンジです。新しいチャレンジを行う場合には、さまざまな障害や周囲への反発などに当然予想されます。しかし、チャレンジをしなければ業務改善は進みません。リーダーは失敗を恐れずチャレンジしていく姿勢をもち続けます。