第3711冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる! 近藤崇之 (監修)

 

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

介護リーダーの仕事と役割がわかる!

  • 発売日: 2017/12/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

-明確な役割分担で事務所を存続させる

 

 

介護の世界では人手不足は変わらない一方、法人や事務所の経営を取り巻く環境は変化を続けています。時代の変化やニーズに対応しつつ事業を展開していくことが望ましいのですが、もし変化の波に乗れなければ、法人・事務所の存続が困難になり、倒産するリスクも否定できません。それは経営者だけでなく、そこで働く職員にとっても利用者にとっても不幸なことになります。

 

 

環境の変化に柔軟に対応し事業を存続させるためには、経営者の努力に頼るだけでは不十分です。何よりも競争の中で利用者に選ばれる法人・事務所でも同じことです。その組織に属する限りは経営トップから新人職員に至るまで、一人ひとりがその役割を自覚し、役割を果たす必要があります。

 

 

仮に法人や事務所の経営層が事務所の理念に沿った取り組みをしようとしても、現場スタッフが日々の仕事に追われ、変化に対応した取り組みの必要性を理解していなければ物事は進みません。そこで経営層とさまざまなスタッフをつなぐリーダーが必要になります。リーダーは上司、経営層と目標を共有し、収益面も意識しながらスタッフの指導育成、チームの運営、業務の改善を行います。

 

 

リーダーの3つの役割

①スタッフを育てる

いうまでもなく、介護の仕事はスタッフの存在がとても大きい。リーダーはスタッフの介護技術だけでなく、知識や価値観にも目を向け、スタッフのもつ力を最大限に伸ばせるように育てる役割を担っている。適切な指導を受けたスタッフは自信をもって仕事をすることができるようになり、定着につながる。

 

 

②よいチームをつくり、機能させる

一人ひとりのスタッフが優秀であっても、チームとしてはまとまりがなければ仕事はスムーズに進まない。リーダーはチーム内の役割分担を適切に行い、円滑なコミュニケーションを浸透させ、協働できるチームにしなければならない。リーダー自身も含め、チームの日常のコミュニケーション、会議などでコミュニケーションのスキルも向上させよう。

 

 

③業務改善を進める

介護現場を取り巻く環境は変化の連続である。介護保険制度が改定される。利用者のニーズが変わるなどはその代表だ。こうした変化に対応し、あるいは起こりうる変化を事前に予測して、早めに対策を立てることが必要になる。リーダーはその時々の環境にふさわしい仕事ができるよう、チーム全体の業務改善を図っていく。