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第3693冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
-健全なる危機意識をもつ人
福祉の職場で働くかぎり、リスクとは無縁ではない。好む好まざるにかかわらず、必ず、リスクに向き合うことになる。
利用者が今、保持している力をこれらも失わないようにサポートするには、リスクとは向き合わなければならない。大切なのは、リスクに対する目配りを十分にしながら、保持する力を存分に発揮できるようサポートしていくことである。万が一、うまくいかないことがあったとしても、リスクへの対応が十分になされなければ、本人がケガをしたり、命の危険にさらされる事態は回避できる。リスクを踏まえた対応がなされなければ、再チャレンジに向けた取り組みにスムーズに移行できる。
しかし、リスクに適切に向かう姿勢を身につけるのは容易ではない。油断をすると、危ういと思われることはすべて避ける「事なかれ主義」の罠に陥ってしまう。危ないから、何もさせない。危ないからチャレンジなんてとんでもない。そんな罠に陥ってしまうケースだ。
だからこそ、リーダー職員は強く意識しなければならない。健全なる危機意識をもち、事故防止に力を注ぐと同時に、利用者の成長や能力発揮に貢献できる職員の育成に努めていかなければならない。