第3626冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
 

 

 

続いて、組織が進むべき方向、守るべきルールを再確認する。特に大切なのは、基本的に接遇に関するルールの点検とバージョンアップ。やりたい放題の鉄の軍団は、接遇レベルが地に落ちているケースが極めて多い。自分たちのなかで作りあげた、勝手なルールや誤った価値観で業務をこなしている。

 

 

その部分を突き、改善を余儀なくさせるために、明確な遵守すべきルールを作りあげる。できあがり次第、全部署に業務命令という形で伝える。通達後、

一ヶ月経ったところで、全職員に自己評価をしてもらい、報告書を提出するよう指示を出す。

 

 

そのうえで、職員と面談。自己評価では「できている」としているのに、できていないところがある場合は、リーダー職員である自分の見解は違うことを伝える。基準を明確にすると、納得してもらいやすくなる。軍団の首謀者であるベテラン職員は、徹底抗戦の姿勢をみせるかもしれない。その場合は、軍団の分断に集中する。軍団に降っている職員であっても、管理監督職員が一対一で話し合っていれば、「このままではいけない」という方向に導きやすくなる。一人ずつ順番に考えをあらため、軍団を去るよう促していけば、首謀者の求心力は低下する。

 

 

最も重要なのは、現場を牛耳るベテラン職員を支える軍団メンバーを減らしていくこと。仲間がいなくなれば、傍若無人な行動は示せなくなる。時間はかかるかもしれないが、「あきらめない」「挫けない」を合い言葉に、チャレンジしていくことが期待されているのである。