第3625冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか
 

 

 

-現場を牛耳るベテラン部下

 

 

この手の職員は、現場を思い通りに動かし、部署外(チーム外)の誰も口を挟めない状況を作りあげてしまうという特徴がある。現場を牛耳るベテラン職員の力は極めて強大で、ともに働く職員はベテラン職員の支配下に入るか、職場を去るかの二者択一の状況に追い込まれる。職場に残る選択をした者はすべて支配下に置かれるようになる。

 

 

一度、現場を牛耳られ、鉄の軍団ができてしまうと、実権を奪い返すのは容易ではない。奪い返そうとする姿勢をみせるだけで、猛反撃をしかけてくるからだ。もし、あなたが実権を奪い返そうとするのであれば、奪還するまで、チャレンジし続けるという強い覚悟が必要だ。あきらめて退却してしまうと、次回のチャレンジは極めて困難になる。首謀者は自信を深めるし、「軍団」のメンバーとなり手下となった職員集団の結束がより一層強くなる。その部署は彼らのやりたい放題となる。いつ、クレームが出てもおかしくないほど、低レベルの業務状況となる。

 

 

では、どうやって、事態の改善を目指すのか。方法はただ一つ。勝手なことができない環境を作りあげていくことだ。そのためには、施設長、中間管理職、主任などのリーダー職員間の結束が必要となる。鉄の軍団に対抗したリーダー職員チームを作りあげる。