第3540冊目  90秒で好かれる技術ニコラス・ブースマン,中西真雄美

 

 

 

90秒で好かれる技術 改訂版

90秒で好かれる技術 改訂版

 

 

 

-相手の心の状態を、無関心から熱中へと導く

 

 

たとえば、あなたがオフィス内での製品情報の共通方法を合理化し改善するためのアイデアを思いつき、上司を説得してそのシステムを採用させようとしているとする。

 

 

人をある心の状態からまったく別の心の状態に移行させるのは、なかなか難しい。たてえば、無関心な状態(「忙しいんだ。ほかにやることがいぱいあってね。あとでいいだろ?」)、から一挙に興奮状態(「すばらしいアイデアだ。さっそく取りかかろう!」)へ移行させようとしても、おらおく壁にぶつかるだろう。

 

 

ずいぶん前に、神経言語プログラミング(NLP)の生みの親、リチャード・バンドラー博士とジョン・グリンダー博士が、説得の上手な人な使う行動プロセスを突きとめた。

 

 

博士たちは説得者たちが何をやっているかだけでなく、どうやって説得を成し遂げているかを解明した。つまり、説得の上手な人は、意図的であれ無意識であれ、望む結果に到達するために、3つか4つの心の状態をつないでいることを発見したのだ。

 

 

具体的にいうと、状態A(無関心)から状態D(熱中)へとダイレクトにつなぐのではなく、相手を状態Aから状態B、C、Dへと導いていくのだ。つまり、説得のうまい人は、相手を無関心な状態からまず好奇心をもった状態(
B)へ、次に心をひらいた状態(C)へと導き、最後に相手を熱中させる(
D)。これは、リンキング・ステイト(心の状態の連結)と呼ばれ、人々の心をあなたやあなたのアイデアにつなぐ強力な方法である。