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第3515冊目 FBI捜査官が教える第一印象」の心理学
- 作者: ジョー・ナヴァロ,トニ・シアラ・ポインター,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 単行本
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私のFBIで働いているあいだ、いつもスーツを着ていた。今では退職し、カジュアルな服装が増えてみると、扱われかたの違いによく気付く。先日も行きつけの銀行の支店に、ある証明書をもらいに行った。短パンにビーチサンダル姿の私を前にした銀行員の目には、たしかに不信感が見てとれた。もしも私がスーツを着ていたなら、そんなことは起こらなかったはずだ。だからこそ、一部の組織では決められた服装をきちんと守るよう求めている。ディズニーワールドが成功している要因のひとつに、厳密な服装規定がある。ディズニーは、従業員が着るものすべて、そしてそれをどのように着るかについて発言をする権利をもっている。訪問客はスタッフのキリッとした服装に好感を抱いていて、鼻ピアスや下着を見せたズボン姿は目につかないことを、よく知っている。
すっかりカジュアルになった現代の暮らしでも、服装はまだ周囲の尊敬の念を集める役割を果たしている。どれほどの尊敬だろうか? 研究結果を見てみることにしよう。きちんとした服装をした人が財布を落とすと、それを拾った八三パーセントを落とし主に返す。普段着または貧しそうな身なりの人が財布を落とすと、返してもらえる割合はわずか四八パーセントになってします。